ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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先日、すぎやまこういち先生の訃報が日本中に轟いた。
自分は体調が優れず丸一日を回復に当てていた布団の上で、Twitterを開いたときに知ったことでした。フォロワーさんが先生が亡くなった的な呟きをされていて『は?』と首を傾げ、そのままTLを埋め尽くすニュースに青ざめる。私的には亡くなった敗血症ショックの方が、衝撃でした。
なにせ、この業界に勤めていると、敗血症で死の一歩手前くらいまでいくことも多々あります。敗血症になってしまったお客さんは皆苦しそうなので、先生も苦しかったのだろうなと思うばかりです。
持ち直すか持ち直さないかは本人の体力に依存することも多く、最初の治るだろうと思った病気が死に繋がるとは本人もご家族も思わなかっただろうと思います。コロナ収束に向かいつつある今に、これから何をしようと想いを馳せていた頃であっただろう、ご本人とご家族のお心は察し余ることでしょう。日本中に今あふれている哀悼と感謝と愛を込めた言葉が、急な別れを迎えることになったご家族の心を癒し、身罷られたご本人の元に届くことを祈るばかりです。

すぎやま先生の音楽は私の外に出る最初の一歩でした。
今ではコンサートも同人もイベントもで、出かける先が色々とある私ですが、一番最初にこういうイベントに出かけたのはコンサートでした。すぎやま先生がタクトを振るコンサートではありませんでしたが、有志による音楽団でDQ1とクロノの二本立ての演奏会でした。その時に聞いたDQ1の生演奏に感動のあまり涙が止まらなかったものです。
ゲームはSFCを経験し、すぎやま先生のCDはすでに持っていたのですが、ゲーム音とオーケストラの齟齬がない、地続き感のある音楽が素晴らしかった。それを生演奏ですんなりと耳に入り染み込んできた馴染みの良さが、先生のお力なんだろうなって熟思ったものです。
その後はさまざまな音楽団のコンサートでDQの音楽を聞き、末弟と行った有志の音楽団の定期演奏会ですぎやま先生をお見かけする機会に恵まれました。あの時は私たち兄弟は二階席の真ん中一番前におりまして、すぎやま先生が真下にいたんですよ!二人して二階席から身を乗り出して真下を見て『すぎやま先生だ!』と感動したものです。
運良く八王子のファミリーコンサートチケット争奪戦も制し、我ら兄弟は先生がタクトを振るコンサートも行くことができました。
こうして、来るべき時が来たと思うと、我々は本当に恵まれていると思います。先生がタクトを振ったDQを生で聞くことができたのですから!
私もそろそろDQの音楽をコンサートで聴きに行こうと思います。

ドラクエに限らない日本に溢れた先生の音楽、オリンピックで世界に轟かせた勇ましい心奮い立たせる音楽。日本の音楽をまさに牽引したお方でありましょう。ゲームという遊びの添え物と思われがちなBGMの価値を、同じく教養の高い民層にしか馴染みないクラシックと連動させて高みに持ち上げた。
それに、若き作曲家の皆様は続いて行ったことでしょう。音楽をよく知り、音楽を作る作曲家の皆様は私たちよりもすぎやま先生の凄さを知っているでしょう。今では当たり前の音楽団でのゲーム音楽の演奏。すぎやま先生が最初からクラシックコンサートで演奏をする前提で作っていなければ、半世紀後の世界でも実現していたかはわかりません。
しかし、一般人で音楽のことがよく分からない私達ですら心揺さぶられる、強さが先生の才能を物語っています。そして、ゲームは良い音楽あってこそ。それが、常識になった影響力。誰もがオーケストラに足を向ける時代が今ここにある。すごいお方が活躍した時をご一緒させていただきました。


本当に、感謝の言葉をどんなに重ねても足りないですが

ありがとうございます。


先生のご冥福を祈ると共に

これからも先生の音楽と共に生きていきます。

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