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ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
DQ11小説アンソロジー主催を勢いでしている傍ら、switch購入してバケツを愛でるイカであり、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコがあれば生きて行ける!
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 先ずは、何の情報を得ることを優先とするか。ベテラン冒険者を具現化したかのようなガノ殿は、そう指を一本立てて問う。
「知りたいことは山盛りじゃ。このアラハギーロがワカメ殿やカレヴァン君の故郷であることは確定した。これによって、レンダーシアが二つ存在するということは、立証されたと言っていい。だが…それが分かったからといって、何も変わらぬ。変えられぬと言うべきじゃろう」
『ワカメの王様が、ワシがアラハギーロの王ムーニスであると叫んでも、誰も相手にしないのと同じだね』
 ガノ殿は、その白髪に埋もれた頭で深々と頷いた。
「信じてもらうには、信じさせる要素が必要不可欠。やはり、行方不明になっている王の帰還は、インパクト絶大! もうワカメ殿が玉座に座っているだけで、世界中の情報が駆け寄ってくる勢いじゃろうて…! 先ずは、ワカメ殿達が元の姿に戻ることを模索することとしよう!」
 そうして、ワシらは目的に向かって動き始めた。
 のは良いのじゃが、日々の生活には銭が必要なもの。ガノ殿はアラハギーロの遺跡発掘関連の護衛の仕事を請負い、イサーク君もその多彩な才能を生かし宿と併設された酒場で働き出した。ワシもカレヴァンもイサーク君に誘われて、ちょっとしたショーに出演したりもする。
 アラハギーロの王が、酒場で日銭を稼ぐとは嘆かわしい。じゃが、兵達が死ぬのを見続けた虜囚の日々に比べれば、生き生きとした日々であろう。
 酒場の客や旅人達の噂を聞くと、最初に魔族の猛攻を受けたグランゼドーラはかなりの被害を受けたらしい。王城手前の勇者の橋まで攻め込まれ、トーマ王子を筆頭にグランゼドーラの軍勢と魔物達の激しい攻防が繰り広げられていた。その苛烈振りは勇者と讃えられしトーマ王子が圧され、アンルシア姫まで戦線に参加したというじゃから相当のことじゃろうて。
 魔族の侵攻を退けることができたそうじゃが、トーマ王子は戦死され、国葬が開かれたとのことじゃ。共に戦線に立った、アンルシア姫は行方不明のまま。
 アンルシア姫…。
 ヒョッヒョと笑うキルギルという魔道師は、アンルシア姫に仕えていると言った。
 確かに、ワシは魔物の姿。魔物が一般人を傷つけるからと、討伐を命じるのは王として正しい。あの、キルギルという男が言ったアンルシアとは、行方不明になったグランゼドーラのアンルシア姫である可能性は十分にある。
 じゃが、ワシの疑惑はその可能性に暗い影を落とす。勇者である兄を支えるため、勇者の盟友を目指した娘。彼女がゴリウスの魂を弄ぶような研究を許すじゃろうか? もしかしたら、キルギルが許可なく行なっている研究かもしれぬ。邪悪で恐ろしい力が彼女の傍にいることが恐ろしい。
 笑顔の可愛い娘じゃ。無事であってほしい…。
「おぉ! 貴方だ! 貴方! そこのワカメさん! こんにちわ!」
 誰もいない酒場の外から、ワシの思考を割るように声を掛けてきたのは一人の優男であった。アラハギーロで好まれる通気性の良い装いをし、ターバンには極楽鳥の尾羽が挿さっており、その尾羽が鬼火を作っては怪しげな光を散らしておる。彼がちょいちょい手招きした手は戦士の手ではないが、何かの職業を極めたが故の歪さがあった。柔らかい茶色い髪の下の瞳は優しげで、ワシらの追っ手には見えない。
 ワシは傍にいたカレヴァンを見遣り、小さく頷いて男に近寄った。男は屈託無い笑顔で、心から嬉しそうにワシを迎えた。
「いやぁ、最近ワカメ王子を連れたモンスターマスターが酒場に出入りしてると聞きましてね、アラハギーロ中の酒場を総当たりしていたんですよ! 貴方はここの酒場に預けられておられるんですか? たしか、マスターは歌に秀でたウェディ族とのことですが、会えますか?」
 なんじゃ、この男。モンスターマスターオタクか何かかの?
 この国はモンスター闘技場を抱える国であるが故に、優秀な魔物使いにはファンがつく。闘技場の管理人を勤めていたベルムド、そして彼の弟弟子のカレヴァンにも多くのファンがいた。民は他国よりも魔物に対して好意をもっておる。
「イサークは今後の営業に備えて休んでおる。用件ならワシが承ろう」
 そう答えると、男は感嘆の声を上げて露骨に体を震わした。
「おぉ! 流石は魔物界きっての美声の種族! いい声をしてらっしゃる! とても魔物とは思えぬ、訛りのない流暢な人語も素晴らしい…!」
 男は興奮気味にそう言って、何かに気が付いたかのようにワシを見た。失礼と、ワシら以外誰もいない店内に一歩入ると、頭の先から足の先ワカメの裏側まで男は具にワシらを観察しだした。ワシとて美女にしげしげと見られるのは悪い気はせんが、どこの誰かも知らぬ男にジロジロ見られるのは気分が悪い。ワシは不快を露わにして男に言った。
「なんなんじゃね、君は。 いきなり現れて捲し立てたと思えば、今度はジロジロと見おって…!」
「あぁ、失礼。卵からの牧場育ちでも、貴方ほど完璧な人語を話す者はそういません。しかも、匂いや気配が魔物のものではない気がして…」
 そこで、男はワシを見て囁いた。
「貴方、本当にワカメ王子なんですか?」

はい!今回のゲストが誰だかわかった人もいるはず!
できれば、このゲスト達が活躍するクエストも書きたいのだが、残念なことにまだクエスト自体クリアしていない!ガンガン電池充電してもらってて半年くらい経ってる!←

現在、前半がスムーズに書き終わっている段階で後半を手がけているのだが、後半のテーマが重いんだかゲームとは展開が違う関係で全然筆が進みません。ぐふー。つらかー。

拍手に感謝!ぱちぱちっとありがとうございます!
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