忍者ブログ
ハコの厚みはここ次第!
■ Calendar ■
04 2018/05 06
S M T W T F S
5
10
13 15
21 25 26
27 28 29 30 31
□ Profile □
稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
DQ11小説アンソロジー主催を勢いでしている傍ら、switch購入してバケツを愛でるイカであり、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコがあれば生きて行ける!
■ Booklog ■
□ search □

 轟々と滝が流れる音が反響して、全ての音を飲み込んでいる。洞窟全体が巻き上げられた滝の飛沫を受けているのか、闇に沈んだ岩壁が艶やかに光を受け流している。ランプを持って先導するグリモスという兵士が『足元にお気をつけください』と声を掛けてくれた。ブーツの裏が苔に滑ったけれど、さっとラチックさんが支えてくれた。
「ありがとう」
 足を踏み替えしっかりと地面を捉えたのを確認して、脇に差し入れられていた指が離れて行った。ラチックさんの毛皮のフードから心配そうに見ていたピペに微笑みかけると、プクリポの愛らしい顔がホッとしたように崩れた。
「魔物の 気配 近い。気を つけろ」
 ラチックさんの太い声色に小さく頷く。周囲から多くの視線が投げかけられていた。自分たちの縄張りに入ってくる者が、敵か味方か品定めしている眼差しは気持ちがいいものではない。それでも、兵士達の巡回ルートになっていて踏み固められた道から外れなければ、魔物達は襲ってくる様子はなかった。
「もうすぐ、凶暴化したアルゴンリザードの縄張りになります」
 グリモスさんの言葉に前方へ視線を向けたけれど、先導の光も届かぬ深い闇が続くばかりだ。
「巡回の兵士の報告では、胸元が陥没し塞がりつつありますが切り傷があります。何者かが手負わせた個体で、人間に対して害意を持ってしまったのでしょう」
 ピペが『戦う勇者姫様が見たい』と申し出て、同行することになったのがゼドラ洞のアルゴンリザード討伐だった。先導、アンルシア様に続いて、5人の兵士達が討伐にやってきている。5人の兵士達は私達の護衛ではなく、自分達の身は自分で守るという前提での同行だった。
 思わず盾を握る手が力んでしまったようで、アンルシア様が振り返って笑った。
「そう緊張するでない、ミシュア。アルゴンリザードなど、私の敵ではない」
 兵士達もその言葉に大きく頷いた。『勇者姫様がおられれば、いかなる魔物も脅威ではない』そう口々に言う。手放しの賞賛にアンルシア様は鬱屈した表情を浮かべながら、私達に言った。
「テグラムいればお前達の護衛に据えたのだが、生憎、行方知れずでな…。人手が足りずに不安を抱かせて申し訳ない」
「謝る 必要 ない。 ピペの わがまま うるさい。すまない」
 ラチックさんの言葉にピペがペチペチとバンダナを巻いた頭を叩く。まるで幼子のような仕草に、私もアンルシア様も表情を緩めた。
 広大な洞窟に巨人の影が列をなして進む。洞窟の入り口付近で感じていた生温い潮風はもうなく、鳥肌が立つほどに冷え切った地下水の湿気と滝の落ちる力で生み出された冷風が吹き付けてくる。壁に引っ掻かれた爪痕は深く鋭く、この先に住む住人が『俺はこれほどに恐ろしく強いのだ』と知らしめているようだった。
「ようやく、目的地へ着いたな」
 アンルシア様の声が滝の音に飲まれる。肩に払った外套が、アルゴンリザードが侵入者へ向けた咆哮で大きく翻った。


後半じゃ。後半。
ようやく兵士三人全員が出せましたよ。彼らゲームだとぽっと出てぽっと消えてっちゃうから出番あげないとね!
PR


Comment
Name
Title
Color
Mail
URL
Comment
pass

Copyright © ハコの裏側 All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog
忍者ブログ・[PR]