ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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 ケネスは煙管を咥え直して視線を宙へ投げる。アンの近況を整理したのか、煙管を口から離してふっと息を吐いた。
「グランゼドーラ王家にも傍系は存在するが、大魔王を倒した実績を持つ勇者の子が欲しいんだろう。アンルシアが子供さえ産んじまえば、強敵に差し向けて死んでも血統を失う心配はねぇもんな」
「アン 道具 違う!」
 思わず語気が強くなって、ケネスが人差し指を口元に当てた。俺もそれは思う。そう、前置きして人差し指の向こうから言葉が紡がれる。
「勇者とは大いなる闇の根源と契約した者が現れるのと連動して、グランゼドーラの王家から生まれるアストルティアの防衛手段みたいなものだ。なぜグランゼドーラ王族限定なのかは俺も知らんが、神と初代勇者が何らかの契約を結び、初代勇者の血統を介してグランゼニスが勇者の力を与えてるんだろう」
 確かに不思議には思っていた。勇者が血筋によって生まれるなら、王族全員が勇者の力を持っているべきだ。しかし、アリオス王も兄であるトーマ王子にも勇者の力はなく、アンだけが勇者の力に目覚めている。
 魔物は種族傾向とは別に、親の才能を子が継承する。氷の息を吐く魔竜族の子は氷の息を得意とする子供が生まれるし、メラ系とイオ系が得意な両親の子は両方の呪文の才能を持って生まれる。突然変異は全くなくはないが、勇者の力は常識を軽く超えている。
 ケネスは渋い顔で天井に視線を投げた。
「元々、勇者の力は強い。だが勇者の力が特別なのは、大いなる闇の根源と契約した者に対して効果抜群ってところよ」
 俺も煤で黒っぽくなった天井に視線を向けて、その先にあるものに思い当たる。
「繭の 中身は」
 そうだ。ケネスは厳しい顔で煙管を弄びながら頷いた。
「大いなる闇の根源と契約していない生物相手なら、勇者様も一流の冒険者と変わらんって事だ」

稲野的グランゼドーラ王家に勇者が生まれる考察。
後々の話で初代勇者のアシュレイレオーネは、幼い頃から勇者になるとお告げがあって鍛えられていました。稲野的にこれがグランゼニスのお告げではなく、グランゼニスが大魔王に対抗する手段を与えるから候補の人間を用意しなさい的な事を巫女に言って、巫女が良さそうな双子(赤子の可能性もある)を用意したのではと思ってます。その契約がグランゼドーラが勇者の王国という現在に繋がっていると推測しています。
まぁ、ケネス共々知らんけどって感じですが。

拍手に感謝!ぱちぱちっとありがとうございます!

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