ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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 が。が。不死の魔獣が顎を大きく上げ、再生が止まった腕を光の塊へ伸ばす。
「不死なる精魂、我に、力を…!」
 光の塊から光が溢れると、光に触れた不死の魔獣の腕が再生を再開させる。その腕を踏み台にし、ケネスが不死の魔獣の上を取った。
 銀の光の河を凄まじい勢いで黒い光が逆流し、ケネスに到達する。ケネスは歯を食いしばり、真っ黒に染まった両手で黄金の不死の力を掴んだ。溢れる光がぎゅっと縮まり、不死の魔獣の腕がどろりと腐って落ちていく。
「これはお前のものじゃねぇ! ネロドスのもんなんだよ!」
 怒り狂った魔獣が尾を振り落ろし、ケネスが橋に叩きつけられる。意識を失ったのかぐったりしたケネスだったが、不死の力を胸に抱え込んで手放さない。そんなケネスを殺意を迸らせ見下ろした魔獣は、大きく尾を振り上げた。
「ケネス!」
 例えケネスであっても、不死の魔獣の渾身の一撃を受けたらタダじゃ済まない!
 仲間を助けようと駆け出した私の横を、さらに早い速度で誰かが追い抜いていく。その背を黒い光が遡り、手に持った剣が眩い光を放つ。
 グランゼドーラの紋章が刺繍された真紅のマントを翻し、光の剣を下段に構えたのはお父様。振り下ろされる尾を下から切り上げた剣は、まるで柔らかいものを斬るように難無く尾を分断した。絶叫する不死の魔獣を後目に、お父様はケネスの傍に膝をつき、抱え込んだ不死の力に手を伸ばした。がっちりと掴んだ手の間に剣の鋒を当て、お父様はまるで魔王ネロドスに向かい合ったように表情を引き締めた。
「魔王ネロドスよ。其方の宿敵の代理として、今代の勇者の父であるこのアリオス、聖魂の剣にて不死の力を打ち砕こうぞ!」
 お父様が両手に持った鞘に全体重を乗せ、ガクンと揺らいだ。まるで大地を割ったような重い音が響き、千年前にグランゼドーラを脅かし、現代において再度脅威となった不死の力が断たれたのだ。
 ざぁざぁと降り注ぐ雨の中、憎悪に塗れた咆哮が迸る。
「よくも! よくも! 我の力を…!」
 地団駄を踏む魔獣に、私は静かに剣を向けた。
 静かに闘気を漲らせレイピアにギガデインの稲妻が這うのを見て、不死の力を失った魔獣がじりじりと後ずさるのを見た。不死の力を失った魔獣は、世界を破滅に導く存在としてはあまりにも小さく見えた。
 私は魔獣に向かって駆ける。レイピアの鋒を魔獣の心臓へぴたりと向け、レイピアの刃と腕が一直線になるように肘をめいいっぱい引いて、全身の筋肉を前へ前へ走らせる。ピぺの手が置かれた部分には、バイキルトの力が込められた護符が添えられたのか。力が湧き上がった。閃光が目を焼き、ピぺの描いた暴走魔法陣の紙が白を黒く切り取る。
 狙ったように、魔獣の心臓の上。
 私の一撃が、暴走魔法陣を貫く。
 雷光一閃。暴走魔法陣によって増幅されたギガデインが、レンダーシアの外海の彼方へ走る。真っ黒に焼け焦げた魔獣の腹は大きな穴を開けて荒れ狂う海を見せていたが、ゆっくりと勇者の橋の上に倒れた。ずしんと這い上がる衝撃から立ち上がらぬ脅威を見下ろし、私は勝鬨を上げた。
「これが貴方が弱き者と侮った、人間の力よ!」

公式では『これが勇者と盟友の力よ!』って言う所なんですが、まぁ、今回は全員で挑んだ戦いなもんでこんな形になりました。

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