ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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2022年末。とある大御所小説家が申された。
『作家志望の若い人が「知識がない方が自由に発想できる」と言いながら、書きたいファンタージーがファミコン(昔なんで)のドラゴンクエストの亜流ばかりということがございましてね。
息の長いファンタジー作家がどれだけ勉強しているかを目の当たりにしている人間としては知識は必要という立場。』

以下、稲野の個人的な考えにございます。

これを読んで、稲野は思いました。
確かに、異世界転生系はステータスウィンドウが出てきて、ステータスが見れる。全ての世界観の根底にあるのは、ドラゴンクエスト的な日本製RPGなのだ。
しかし、名前の上がったドラゴンクエストの二次創作において、ステータスウィンドウが登場するものは見える限りない。キャラ紹介などで出てきたり、公式では蒼天のソウラ内でゲーム要素が出てきた時にステータスというかキャラクリエイト的なゲーム的表現がありました。
ちなみにドラゴンクエスト二次創作をする人々が、ステータスを含むゲーム的表現を認識していなかったと言うとそうではない。某盟主殿が『ステータス画面や値を物語で実際に出したら負けだと思っていた』と言っていたので、二次創作内でゲーム的表現を出すことは、二次創作をする人々の中には選択肢として確かに存在していたと言うことになります。
ただし、ドラゴンクエストの公式小説が先駆者として後に続く同人物書き達を牽引したとすれば、公式小説でステータスなどが出なかったことから、ステータスを含むゲーム要素を物書き達が使用しなかったとも言えます。ちなみに稲野は公式小説DQ5が初めてのドラクエ小説だったんですが、その完成された世界観や表現から、自分が二次創作する上でステータス的な要素を使おうなど想定すらしていなかった。逆にDQ7の土門氏がゲーム要素を、歴代の公式執筆者に比べ盛り込んだことに新鮮さすら感じています。
この風潮は電撃系にも伝わり、テイルズなどの公式小説もステータス数値などは出ていません。ただ小説ドラゴンクエストと異なり、かなり詰めてはいるもののゲームストーリーを忠実になぞる小説を書いている印象です。

ゲームの中の物語を語るドラゴンクエスト。
ゲームのシステムを組み込んで物語を語る最近の小説。

これは何が違うのか。
私は、ドラゴンクエストを筆頭としたRPGが常識として浸透したことが原因だと思います。

特にドラゴンクエストは日本製RPGの基礎を作り上げたと言って過言ではない。人と話して情報を集める。武器を装備する。魔物と戦い経験値を貯める。宝箱の取り方、階段の上り下り、全てのRPGの基本がここにあります。
これらが数十年の年月を経て、日本人の常識となった。
常識となると何が起きるのか。
説明しなくても理解してくれるようになります。
防御がカンストどころか枠を超えたあり得ない桁数になっていると表現するとして、読んだ読者は『防御力がとんでもない=攻撃が入らない』と理解してくれるようになるのです。そこに説明は一切ないとは言い切れませんが、かなり省かれていくことでしょう。
さらに異世界転生者がほとんど混乱しない原因が、この浸透した日本製RPGの常識。武器と魔法を難なく理解し使う。ステータスと唱えてステータス閲覧できるの、毎回笑ってます。採取した草が薬草であると認識できるとか、トルネコの大冒険におけるトルネコすら凌駕しています(トルネコの大冒険の高難易度ダンジョンでは、草を食うなどして鑑定する必要があったりします)
とにかく、この常識に依存し、世界を描いているのが異世界転生モノには多い。
正直、ドラゴンクエストの二次創作よりもドラゴンクエストしてると言って良い。

しかし、最近の小説はなぜ、このようなゲームシステムを小説に組み込み出したのか。
私は、小説のゲーム化と考えています。
小説のゲームと言えば、ゲームブックが存在しますが、それとは全く異なります。まず、ゲームブックは『読み手が遊ぶ小説』です。選択肢を選んでページに飛んで先へ進み、獲得した道具やレベルによってストーリーが変わる。
最近の小説はゲームシステムを組み込むことで、読者も攻略法を考えて楽しむことができます。そしてゲームという娯楽性を増すために、チート系と相性がいい。無双やざまぁ系で、読者が快感を感じることは、ゲームの特性と相性がいいのです。
しかし、これでは読み手は小説で遊ぶことはできません。小説のゲーム化という表現は弱い。
私はさらにこれに、最近のゲームの楽しみ方が加わったことで、ゲーム化という表現に足り得ると考えています。

ゲーム配信です。

配信者がゲームをプレイするのを見て楽しむ。

筆者が生み出したゲーム性の高い小説において、なぜ読者がゲームとして楽しめるのかというのが、このゲーム配信による楽しみが浸透したために広く受け入れられるようになったと考えております。

稲野個人としては、小説のゲーム化は難しいのですることはないでしょう。
少し前にeスポーツの漫画は読まれないという呟きを拝見しましたが、実際のスポーツ漫画にすらファンタジー要素があるのにeスポーツにそれらを盛り込むことは難しく、外せば確実に白けてしまう。eスポーツよりもRTAのドラマ性が分かりやすいので、そちらの方が漫画としては描きやすいかもしれません。これと近しいものが小説のゲーム化には潜んでいると思っています。

さて、いかがでしたでしょうか! 稲野はこれから最終チェックをし、入稿します!
というのも、シフトが変わって年末年始から中頃までフツーに忙しい。連休を他人の遊びのために夜勤で潰されたのガチ目に許し難い。仏の顔も三度までで、三回変わってやったから次はない!

拍手に感謝!ぱちぱちっとありがとうございます。

9:37 年賀状、無事に届きました。の方>>
お名前名乗られてないですが、『みんな』って書いてあるからきっとあの方って思っています。無事に届いてよかったです。喜んでいただけて、こうして挨拶がてらご連絡いただいて、ありがとうございます!
今年も楽しみに応えられるよう頑張ります。よろしくお願いします!


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