ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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ロトに続くは天空シリーズと、7の感想を語って参ります。
ロト三部作は高屋敷先生でしたが、天空シリーズは久美沙織先生が担っております。更に7は土門弘幸先生が執筆しております。まずは天空シリーズより語って参ります。

小説ドラゴンクエストは、久美沙織先生からって方は多いのではないのでしょうか。私も最初のプレイが5だった関係で、小説ドラクエは5であり久美先生からです。
久美先生はなんと言っても描写力。特に美しい煌めくものを宝石に例えることが多く、影響を受けたファンは多いのではないでしょうか。繊細に世界を描写する久美先生の文章は、挿絵を担当するいのまた先生と大変相性が良いです。
更に久美先生はキャラの描き方も上手く、4ではオムニバス形式を最大限に利用し魅力的なキャラクターをかき分けています。個人的にはトルネコの話はコミカルになり、ピサロが出てくれれば妖艶さを醸す文章の表現の書き分け。5の砂漠は本当にすごい…(風化する語彙)。6では主人公のイザがとても鼻が良いという設定やら、キャラの魅力を引き立てる表現が多い。久美先生によってライアンマーニャ沼に沈められた方も多いことでしょう。なんと罪深い。
高屋敷氏が脚本家の力を活かして世界観アレンジ設定で殴ってくるのに対し、久美先生は世界観からこのキャラに付属するだろう可能性を付加した説得力で殴ってきます。特に6のバーバラのマダンテの設定は、6の総合的な文章や展開統合力と相まって6を最高と評価する一因になっています。
現代の人々が想像する小説により近い形になった天空シリーズ。
久美先生のお力によって、より魅力的になったと言えましょう。(だからユアストみたいなことが起きるんだよって思ってる。監督が認めないのが悪いけど、それだけ5小説がよかったってことだと思ってます。だが、ユアストの5主はリュカってキャラじゃなかったけどな)

7の執筆は土門弘幸先生。実は稲野はこの方が電撃でデビューしたオーキ伝が結構好きでして、7の執筆に関わる前から知っていたりします。男の子主人公と戦う女の子のボーイミーツアンドハーレムみたいな感じでしたが、一気に読んで面白いし記憶に残る稲野的高評価の作家さんでした。
だからね。
ちなみに7は豪華版ことハードカバー版がいのまた先生。文庫版がなくなり新書版が鳥居大介氏の挿絵となっています。その後、全ての小説ドラゴンクエストが新書版として新刷され、7以外の作品の挿絵は椎名咲月氏が描いておられます。
そんな土門先生はバトルものがデビューだった関係で、戦闘要素を厚めに起用していた印象です。転職システムはガボを魔物職で採用し、6で増えたのが更にバリエーションを増やした特技を積極的に採用しています。必殺技みたいな感じで技を叫べばどんな演出と技が出るのかを、プレイ済みの読者に託すことで文字数削ってたと思う。とても涙ぐましい。
7で最後になったのは、絶対公式が悪いから。
当時のドラゴンクエストでは最長の物語の7を上中下巻で完結させろとか意味がわからない。土門先生本当によく完結させたと思う。久美先生も6はかなり端折っていましたが、土門先生は8割強位端折る必要があったと思います。もはや同情してしまうレベルです。
7からではなく8から書かせてたら評価変わったのかなぁとか考えてしまいます。

7は公式小説ドラゴンクエストの最後の作品となりました。
物語が長くなればそれだけ巻数を出すからお金がかかるとか、漫画の勢いが増し小説の読み手が相対的に少なくなってきたとか、7が最後になった理由は色々あるんでしょう。世知辛い。
ドラゴンクエストの二次創作をするファンが、小説好きの層が厚いのは公式小説のお陰でしょう。ゲームと漫画は娯楽コンテンツとして相性は良いですが、ゲームと小説が結びついたのは小説ドラゴンクエストがあったからでしょう。
公式コンテンツとしては終了しましたが、芽吹いた思いは創作するファンへ綿々と受け継がれていくのだと思います。

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