ハコの厚みはここ次第!
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■ Profile ■
稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
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マデ氏族の長となりしレトリウスは、ティプローネ高地に巣食う毒竜を総力を挙げて討つ事を決意せし。されど毒竜の呼吸は毒の霧となり、血は触れれば即死の猛毒。近づく事すら許されぬ。
識者キュレクスは、親友に勝利の予言を齎す。
予言に則り大雨が降り頻る日、レトリウスは討ち手の先頭に立たん。毒竜ガズダハムの毒は雨に流され薄らぎ、レトリウスの槍が毒竜の心臓を貫きて二度と毒の呼吸を継ぐ事はなかった。
汲めども尽きぬ水源と豊かな狩場を手に入れ、氏族の繁栄は約束された。マデ氏族はこの地に覇を唱える一歩を踏み出し、その道はエテーネの建国と栄光の玉座に続かん。
天の神よ、地の人よ、エテーネ建国王たる英雄レトリウスを讃えよ。
□ ■ □ ■
どんなに厚い肉布団をまとっていても、倒れ込んだら痛いんですね。薄く目を開けると、私のぽっちゃりとした手と、転送の門の床に描かれたモザイクが広がっていました。肘を立てて見回せば、転送の門の白い壁が見えるばかりです。
頬に張り付いた冷たい床を感じながら、私は呟きました。
「分かっていましたが、次元の狭間に放り出されずに済んで良かったですねぇ」
転送の門が正しい行き先に転送されなくなり、錬金術師達もすぐには復旧できぬと判断を下し、魔法生物問題も落ち着いた頃でした。王都の人々は転送の門に飛ばされる先を、娯楽感覚で推測しました。広大な大海原の上に放り出されて、溺れ死ぬと予想した人。日が昇る方角へひたすら舵を向けた先に広がる、大砂漠に放り出されて乾涸びると曰う人。魔物の巣窟のど真ん中に転送され、夥しい人骨に新たな被害者の骨も加わるという悲観の声。天の梯を上り、神様の元へ行くと笑い飛ばした酒臭い息。帰ってくる人が誰もいないのですから、言いたい放題です。
噂はただの推測でしかありませんでしたが、実際に外れて一安心です。
呻き声を漏らしながら体を起こし、体に固定していた鞄の中を確認します。
鞄の中から柔らかく厚い布に包まれた布の塊を取り出すと、はらりと布が解けていきます。中から現れたのは使い勝手の良さそうな携帯型のランプです。丸い真鍮の取手が付いていて、その下にシンプルな形のランプが吊り下がっています。ただし、錬金術で生み出された品なので、燃料を注ぐ穴や蝋燭といった灯りとなる媒体は見当たりません。ランプの中には星を彷彿とさせる、トゲトゲした結晶が詰め込まれています。嵌め込んだ硝子にヒビはなく、大きな損傷はないさそうですね。私の体で潰していなくて、良かった良かった!
私はランプを手にしていない指先を擦り合わせました。
「さぁて、壊れていないか動作確認をしましょうねぇ」
そっと魔力を込めてランプを起動させると、転送の門が真っ白に塗り替えられる閃光が迸りました。建物の中に一人いた私の影が、大きな真っ黒い闇となってべったりと壁に張り付いています。私は堪らず目を閉じて、真っ赤に灼けた視界から庇うように手をかざしました。
「あぁ! なんて眩しいんでしょう!」
魔力を切って光が消失しましたが、目がチカチカと眩んでいます。
この『星華のライト』は、私、錬金術師ディアンジが開発した光源です。ザグルフに言われた通り持参してきましたが、眩しい光を放つだけのこれが何の役に立つのでしょう? 開発者である私こそ、首を傾げてしまいます。
しかし、ここで考えても仕方ありません。私は取手をぎゅっと握り込み大きく息を吸い込んで胸を張ると、転送の門から出る為に扉を開け放ったのです。
転送の門は王都キィンベルと、エテーネ王国に浮かぶ数々の浮島とを繋いでいます。浮島は王国の重要施設や王族や要人の居住地であり、扉を開けた先は美しい庭園が広がっています。白い石畳が立派なお屋敷へ伸びていて、その両脇にはエテーネ王国原産の花々が美しく咲いています。見上げれば鳥や不法侵入を防ぐ為の魔法が、七色の油膜のように空を覆っていました。
私は庭園の奥にあるお屋敷を見て絶句しました。
ザグルフと私は、ドミネウス国王陛下の第二子、クオード様にお仕えしています。だからこそ、そのお屋敷には見覚えがあったのです。
「ドミネウス邸…?」
ディアンジさん視点で、転送の門事件を解決すっぞ!
いやぁ、DQ9原稿は一歩進んで2歩下がる調子です。
今回変わった仕様をお願いする為に、原稿を調整しなくてはならなくてですねぇ。いや、そのままでもいけるんでしょうが、読みやすくする為にノド部分をもう少し開けます。その調整が全頁に及ぶのだから泣いてしまいます。さらに作っていないおまけ頁が発覚し、おわってなぁあああああいいいい!!!!って泣いちゃう!!!!!
税金の支払いもきたよ!なんでこんなたっかいんだよ!泣いちゃう!
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