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ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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「日向さん来ませんでしたねー」
 この本丸の主人である新任審神者は、そう降り頻る雪を眺めながら呟いた。言葉通りの意味以上の感情はなく、七輪で餅を焼いては忙しなく裏返している。ぷくりと膨らんだ餅を箸で突いては、『お、お、膨らむのかな? ほらほら、膨らんでごらんなさい』と一人遊びに興じている。
 審神者がそんな遊びをしていると、呆れた声が掛けられるものだが今はそんな声はない。もっとも傍にいる筈の人物は誰だったか、そう首を巡らせば刀鍛冶師が磯辺巻きを手にぼうっと雪を眺めている。まるで魂でも抜けてしまったか、審神者が視線を遮るように手を振って、ようやくこちらに気がついた。
「大丈夫ですか?」
 瞬いた目元はくっきりと隈が浮き出ており、顔色はあまり良くは無い。それでも、うっすらと笑みを浮かべてみせる。
「あぁ、大丈夫だ。これはいつもの事だ」
 審神者が依頼を出すことで本丸に来訪し鍛治を担う鍛治衆でも、相手はこの本丸の火入れの儀を行った付き合いの長い鍛治師である。依頼に応えて颯爽とやってきて、テキパキと仕事をこなす姿は本丸の風景の一つになっていた。具合が悪そうな様子を心配そうに見ている審神者に、鍛治師は教師のように語りかけた。
「今回の星廻りで日向と大般若が連続で打てると判明してな、各本丸の鍛冶場が戦場状態なのだ」
 はぁ。審神者は意味もわからず、ため息のような相槌を打った。
 新任審神者だ。分かる訳もない。鍛治師は呑気な反応が愛おしくさえ思えた。
「君は新任だから、そんなに資材も依頼札も手伝い札もないだろう?」
「そうですね。大般若さんは大量の資材が必要なので、日向さんのように多くは挑めませんね」
「だが、熟練の審神者はそうではない。潤沢な資材、余りに余った依頼札と手伝い札を間髪なく注ぎ込んでくる。そうすると、どうなると思う?」
 手伝い札とは普段よりも多くの鍛治師を呼び、鍛治を一刻も早く終わらせる方法である。審神者は手入れくらいでしか使ったことはないが、何時間も掛かる鍛治があっという間に終わるということは聞き及んでいる。うーん。うーん。審神者は香ばしい磯辺巻きを口にしながら考えて、醤油の香りがする息で答えた。
「刀鍛冶衆が大変ですね」
「そうだ。大変なんだ」
 目の前の雪だるまと変わらぬ大きさの白いため息を吐いた鍛治師は、うんざりした様子で磯辺巻きを口にした。
「もう粗方の刀を手にした審神者も目の色変えて依頼を出してくる。手伝いの依頼もいっぺんに出して、終わったら次の鍛治と、こちらが休む暇すらない。まさに馬車馬がごとき扱いをしてくるのが、この星廻りの時期なのだ」
 お茶をすすり、鍛治師は呟いた。
「まさに地獄だ。これだけやって、望んだ刀が出ないと審神者が嘆くのだから報われぬ」
「お疲れ様です」
 丁寧に頭を下げ労われた労に、鍛治師も『いえいえ、休ませてもらってます』と頭を下げた。


うち、新人だからそんなに鍛治できませんけど、他所様は依頼札と手伝い札めっちゃ注ぎ込んで鍛治してるらしいので、鍛治師達死んじゃうんじゃないかなぁとか思ってます。
日向さん来なかったし、大般若さんも来そうな予感がしない。
刀剣小説もやってみたいが、歴史めっちゃ苦手なので出来るかはわからないです。一応、この審神者と鍛治師は名前を決めてあったりします。
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