ハコの厚みはここ次第!
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■ Profile ■
稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
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覚醒したゼルダの戦いぶりを見れば多くのリト族の戦士が、正確に魔物の眉間を撃ち抜く事など出来ないのになぜ当たるのだろうと思うだろう。弓を魔物に向け、矢を番えたとして、正確に射抜くにはどうしても技量が必要になる。戦闘中となれば体に染み込ませた弓矢の取り回しが、一瞬の集中を支える揺るがぬ土台としてどうしても必要なのだ。嗜み程度の手ほどきしか受けていないゼルダに、戦いながら敵を穿つ事は不可能だった。
ならば、なぜ、当たるのか。
それは弓矢の形をした、封印の力であるのだろう。
光が一直線に伸びるイメージが弓の形となり、ゼルダの戦う意志が矢となって魔物に襲いかかる。弓矢とは、ゼルダの封印の力が最も早く到達するイメージなのだろう。その実態はゲルドの英傑ウルボザが繰る雷に近い。
「僕もそう思うよ。で、僕に何かして欲しいの?」
リーバルの編み込んだ羽根を纏める翡翠の輪が、軽い音を立てて打ち重なる。
力の分析に限ればシーカー族の天才が最も適切だ。矢が必中であれば、リーバルを呼んで弓の扱いを指南する必要もないだろう。一体、この姫君は何を望んでいるのだろう? リト族一番の狩人だって首を傾げたくなるものだ。
「この弓矢の形態は、強く早い分、矢の特性に引かれるようです。複数の敵を相手取ろうとすると弓の形には成らず、溢れる光となって拡散してしまうのです」
リト族で現在唯一オオワシの弓を扱うリーバルは、一回の攻撃で同時に三本の矢を放つことができる。それを連射させる事で爆弾矢の雨を降らしてみせるのだ。
リーバルに相談している時点で、真面目で研究者として優秀なゼルダは真似をしてみたに違いない。しかし、矢を二本に増やす事はできず、矢の雨を降らすほどには至らない。イメージが固まり、実感が伴えば伴うほど威力や速度、距離の長さに反映されていくと考えが至るのは自然だ。
姫の一言で全てを察するのだから、リーバルはリト族一の狩人だった。
「つまり、お姫様は弓術のイメージのバリエーションが欲しいんだね」
封印の力に目覚める為に修行に明け暮れ、目覚めぬ現実から逃避する為に研究に打ち込んだ姫。彼女は弓術を使う全てが備わっていない。
今のゼルダは、既に弓矢で攻撃するには接近し過ぎた距離で光の矢を向けている。厄災の力に対して特別な威力を誇る光の矢に貫かれれば大抵の敵は沈黙するが、近づく敵を遠方から仕留める間合いの広さを活かせていないのは勿体無い事である。
「欲張りなお姫様だね」
若い狩人は嘆息した。
どんなに多くの獲物を狩る玄人でさえ的に当てるのでさえ至難の業だというのに、この姫君の矢は全てが中心を射抜く必中なのだ。そんな恵まれた環境の上を望むだなんて、なんて欲張りなんだろう。リーバルは空を仰いでから、徐に姫君へ嘴を向けた。
「いいよ。これは封印の力に目覚めたお姫様への、僕からのお祝いって事にしとくから」
そ の か わ り。リーバルの翼が翻り、ゼルダの白い巫女服のひだを揺らした。
「僕がお祝いとして持ってきたイチゴは、もらっちゃうね」
え! 難しい考えに眇めていた目が大きく見開いて、世界を救う決意に真一文字だった口から驚きの声が迸った。リーバルはゼルダがイチゴの乗ったショートケーキが大好きだという事を、小鳥達の囀りから知っているのだ。リト族はどの種族よりも噂に敏感な種族なのだ。
「だ、だめです!」
年相応に顔を赤くするお姫様に縋られ、どうしようかなぁと狩人は歩く。
戯れ合うような足取りは、暖かい光の中に呑まれていく。歓声と祝いの言葉が響き、笑い声が弾ける。先ほどまで硬っていた姫君の憂鬱は、いつの間にか解けていた。
覚醒したゼルダちゃんなら、リーバルとこんな事あるかなぁーって書きたかっただけ!!!!
当然ながらアストルティアの星も進まず、厄災の黙示録も書きたい話が後一個くらいあるんだから書いておかないと一生書けねぇぞ!!!!!って事でぐるんぐるんしてます。
ゲームで時間が溶けていく!!!!無限に時間が欲しい!!!!!
