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ハコの厚みはここ次第!
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稲野 巧実
『ハコの開き』の管理人。
様々なゲームに浮気しつつ、アストルティアに度々出没する駄目社会人。ルアム【XI881-625】で冒険中。エンジョイ プクリポ 愛Deライフ! 貴方の旅に光あれ!
行動してから後悔しろが信条の体育会系思考。珈琲とチョコと芋けんぴがあれば生きて行ける!
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「やぁ、ミシュア。記憶を取り戻したようだな。おめでとう」
 それは心の底から喜んでいるような、柔らかで弾んだ声だった。拍手が軽やかに響かせるが、彼女はこの状況が見えているのだろうか? 勇者姫として彼女が守ろうとしていた王国が、こうも無残に破壊され尽くされているというのに…。
「貴女は何者なの? なぜ、私の名を騙るの?」
「騙る? 意味がわからないな。私はアンルシア。勇者となるべく生まれた者だ」
 淀みなく紡がれた言葉は、嘘偽りを含んでいない純粋な響きを帯びていた。その言葉を言った勇者姫の表情も、己がアンルシアであるという誇りに輝いてすらいた。彼女は自信たっぷりに、私に向けて手を差し出した。
「勇者として覚醒した以上、ミシュア、お前が本物のアンルシアであると主張するのは当然だ。覚醒の光を目にした私も、それを否定することはない」
 私を勇者アンルシアと認める。そんな言葉を素直に受け取ることが出来なかった私は、思わず目元が険しくなる。
「だが、お前が本物のアンルシアであろうと、私がアンルシアであり勇者となるべく生まれた者である意味が揺らぐことはない」
「な、何を言っているの? 私が本物の勇者だと認めているのに、貴女は私を騙り続けるの?」
「騙り続けるつもりなど、毛頭ない」
 勇者姫が剣を抜き放った。私が父から賜ったレイピアと寸分違わぬ輝きが、私を写している。
「私はお前を倒し、本物の勇者の力を手に入れる。そして、私こそが本物のアンルシアであり勇者であると、全てが知るのだ!」
 一瞬にして懐に踏み込まれ、ほとんど反射的に胸元に持ってきた鞘に収まったレイピアで受け止める。走る火花が互いの顔に降りかかる。きゅっと足元が鳴る音が響けば、勇者姫は身を翻し力強い横薙ぎが体を宙へ吹き飛ばす。咄嗟に飛んで衝撃を逃しはしたが、吹き飛ばされた勢いも手伝って大きく間合いが開いた。
 レイピアを抜き放ち、互いに糸を引き合うように駆け寄って切り込む。互いの鋭い突きが、衣の裾を、耳を、鋭く掠めて行く。一進一退の攻防に見えたのは、勇者姫の剣術が私の学んできたものと鏡合わせのように同じであったからだ。次にこの攻撃が来る。この攻撃は隙が大きくなりやすい。自分の事のように相手の攻撃が読めるのだ。
 だが、勇者姫の猛攻は私を超えている。私に突き刺さるはずだったレイピアが、すんでの所で勇者の守りであるだろう障壁に遮られ甲高い音を立てて弾かれる。それは何度も続いた。彼女がこの地の民を守る為に積み重ねた力が、私を何度も超えて、それでも私の勇者の力に阻まれてしまう。
 きっと戦わず突っ立っていても、彼女の攻撃は届かないかもしれない。それでも、彼女は攻撃の手を緩めない。悔しげに歪んだ顔を見るのが苦しかった。
「本物の勇者には、敵わぬというのか…。いや、そんなことは認めない。私は、私は勇者にならねばならぬのだ…!」
 勇者姫は大きく肩で息をし、忌々しげに私を見た。恐ろしかった。そんな恐ろしい目で見てくる人間を私は知らなかったし、自分と同じ顔がこうも憎しみに歪んでいると、ミシュアになれなかったアンルシアを重ねてしまう。助けてあげたいと、心の底にいるミシュアが私に訴える。
「どうして勇者にならなければならないの? 貴女は十分に強いわ。勇者の力がなくても、貴女はグランゼドーラの民の勇者姫であることができるのに…」
「勇者様はお優しいな。勇者の力がなくても、私が勇者であると慰めるのだな…。だが勇者の力が無くば、私ただの失敗作でしかないのだよ」
 勇者姫が暗く嗤う。
「勇者様、私は勇者になれず見限られた。だが、勇者になる事を諦められず、やれることは全てやった。お前の知る理想の勇者の行動の全てを行うのと同時に、勇者ならば決して許されぬ外道をも行なった。見ろ、この民一人いない、火に包まれ滅びゆくグランゼドーラの有様を。これは、私がしたのだ」
 両手を広げ、狂ったように笑う。
 そんな彼女を見て、心の中はなぜで一杯になる。精一杯、勇者の力に目覚めぬとも勇者姫として民の為に尽くしてきた彼女の眩さを知るからこそ、苦しくて苦しくてたまらなくなる。
「幾人もの民を拐かし、魔力と命を我がものとした。覚醒したお前に勝る為に、この国の民のほぼ全ての命を貪った。だが、届かぬのか。勇者様とは、なんとまぁ大層な者だ! このグランゼドーラの全てを叩きつけても、傷一つ付けられぬとは!」
 勇者姫は鋭く叫んだ。キルギル! その言葉が強風のように突き抜ける。


個人的にはアンルシアよりも勇者してます、勇者姫。
アンルシアはNPCでスポット参戦してくれる勇者なので、基本めっちゃ強い。女子力を完全にかなぐり捨てて得られるゴリラ力に、胸すら…おっと誰か来たようだ
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 窓辺が夕日とは違う赤に染まる既視感に、胸がざわついた。無人の真紅のカーペットが敷かれた廊下を掛け、いくつもの扉を明け放ち、勇者の橋と城下を一望できるバルコニーへ駆け込む。噎せ返るような戦場の匂いが私達を包み込み、驚きに言葉を失った。
 そこは、アンルシアの最後の記憶。勇者の橋まで魔物が侵攻し、トーマ兄様と進撃した光景と酷似していた。散乱する瓦礫。何かが焼け焦げた匂いと、潮風が混ざった風が砂埃を巻き上げている。トーマ兄様の最後が脳裏を過ぎり、顔からざぁっと血の気が引いていく。目覚める前の夢と現実が混ざり合ったようで、吐き気すら込み上げてくる。
 だが、言葉を失った理由は別にある。
 城下町の上空に、黒いものが浮いている。城下町を舐め厚く垂れ込めた雲に手を伸ばすが如き炎の光すら映り込まず、まるでぽっかりと穴が空いていて黒い空間を覗き込んでいるようだ。そこから感じる不吉で邪悪な気配に、冷や汗が止まらない。
 一体、ミシュアが囚われ、目覚めるまでの間に何が起きたと言うのだろう。
 城には誰もいる気配がしない。勇者の橋も戦いの跡は色濃く残るも、死体一つない。城下町は窓から不安げに周囲を伺う、住人の影すら見えない。誘われるように黒い塊の下にやってきて、ピペが初めて見つけることのできた人影に駆け寄った。
「ピペ! ミシュア! クロウズ! どうして 逃げなかった!」
 ピペを抱き留めたラチックさんが、慌てた様子で私達の元へ駆け寄ってくる。ラチックさんが大きな怪我もなくて安心したけれど、どっしりとした穏やかな彼が血相を変えて声を荒げる姿は尋常ではない事が起きたんだろうと分かる。
「ラチックさん、一体、何が起きたの?」
「それ 今 話す 違う! 今すぐ 逃げろ!」
 突き飛ばすように肩を押した大きな手を、私は掴んだ。彼の丸いサングラスの向こうを覗き込むように、私は言い放つ。
「私は逃げない!」
 そう、今まで逃げてきた。兄が死んだことを直視出来ず、兄を影武者に立てた家族を裏切ったと思って逃げ出した。ミシュアとして何もかも忘れて生きてきた。ピペはミシュアがアンルシアになることを、望んではいなかった。兄様もミシュアとして生きていて良いと、思っていただろう。誰も、アンルシアとして、真の勇者として、立ち上がれなどとは言わなかった。
 私がアンルシアとしてここにいるのは、私が選んだからだ。
 私は、私が選んだ事を、決して無かったことにしない。そう、決めたんだ。
「お願い、ラチックさん。私は勇者姫会わなくちゃいけないの。私が、私であるために!」
 私の真剣な表情が、彼のサングラスに映り込んだ。ラチックさんは私の肩に置いた手を、のろのろと上へ向けた。
 頭上に迫った黒い塊は真下から見上げれば、黒い雲が渦巻いているのが見て取れた。それが瞬く間に縮小し、磨かれた黒曜石のような煌めきを宿す。すると、内側から何かが殻を突き破ろうとするように、塊の表面が波打ち始めた。深いヒビがいくつも走ると、ガラスが砕けるように一瞬で砕け散った。
 霧散した黒の内側にいた勇者姫が、まるで朝の目覚めたばかりと言いたげに伸びをした。体はゆっくりを地面に降り立ち、紫のサーコートが、金色の癖毛がふんわりと彼女の体に寄り添う。金の睫毛が縁取る瞼が震え、ゆっくりと瞳が開かれる。赤かった。本物のアンルシアではあり得ない血のような泥濘んだ赤が、私を見て細められた。


創世の洞窟へ行く暇はない←
個人的にはここで創世の洞窟行っちゃうのは、テンポダウンなのでこのまま勇者姫アンルシア戦に突入します。

「勿論、レンダーシアのグランゼドーラ城さ」
 クロウズさんは椅子に座り、寛ぐように足を組んだ。
「俺も含め、五大陸の精鋭で結成された調査団は、レンドア港から出航したグランドタイタス号に乗り込み、不気味な迷いの霧を抜け、このレンダーシアへ辿り着いた。この経緯は、君がミシュアの時にルアム君から聞いているんじゃないかな?」
 そう。その通りだ。ミシュアの時にメルサンディ村にやってきたルアムさんは、今のクロウズさんと同じ事を言った。ルアムさんはこの大地が人間の大陸、レンダーシアである事を疑ってはいなかった。それはレンダーシアの事を知らないからだ。ルアムさんは、メルサンディ村を訪れるのは初めてだと言っていた。
 でも、私は違う。アンルシアとしてグランゼドーラで生まれ、育ってきた。
「ここは本当のグランゼドーラでは無いわ。私の知っている人は、この城のどこにもいない。国王である父も、王妃である母も、ノガート兵士長も、ルシェンダ様も、コルシュ大臣も、私が覚えている筈の人は誰一人いない」
 でも本当のグランゼドーラには、もう、トーマ兄様はいない。鈍い痛みを伴う現実に、唇を軽く噛む。
 クロウズさんが緑の瞳を柔らかく細めた。
「君の言う通り、ここはグランゼドーラであって、君の知るグランゼドーラでは無い」
 だけどね。彼は勿体振るように、形の良い顎に長い指を沿わす。
「俺の相棒はちょっと未来を視れる奴でね。彼が言うには、選択次第でここが本当のグランゼドーラになってしまうそうだ」
「どういう…意味?」
 クロウズさんの口調は、妙に明るかった。本当のグランゼドーラでは無い、そう知ってなお、偽りの王国の最深部で彼はこの状況を楽しんでいるとすら思えてしまう。胸を掠めた不信感は、表に出た疑惑で悟られなかったようだ。彼の明るさは曇らない。
「君は、あのアンルシアが何者だと思う?」
 あのアンルシア。このグランゼドーラで勇者姫と名乗ったアンルシアのことだろう。
 ミシュアの目から見た彼女のことを思い出す。瞳の色、髪の色艶は瓜二つ。装いの色使いは暗めで、動きやすいズボンを選択していたが、それは彼女の自分を擦り減らす程の多忙さを鑑みれば納得のものだったろう。ミシュアでは気がつけなかったが、剣術に秀でた者の身のこなしを所作の端々に感じた。
 勇者にならねば。そう、口癖のように言っていた。
 なぜ、彼女は勇者にならねばならなかったのだろう?
「ここに来るまで、俺はグランゼドーラを徹底的に調べた。住人が沢山行方不明になったのに、居なくなったのが身内ですら些細な出来事のように忘れてしまう。そして、この城の地下牢で行方不明だった若者を助けた。勇者姫にここに居ろと命じられて、自ら牢屋に入ったそうだ。その若者は瀕死の状態だった」
 冷えた眼差しだった。口調が明るくても、瞳の芯がとても冷たい色をしている。
 勇者である私が、不甲斐ないばかりに人が死んだと責められている気がした。ミシュアにそんな力は無かったと言いたかったけれど、それは言い訳にしかならない。舌が膨らんで回らず、喉に詰まってしまいそうだ。
「自分の目で、あのアンルシアが何者か、見極めなくてはならない。それが勇者としての君の最初の勤めになるだろう」
 私は頷いた。勇者として、最初の勤め。確かにそうなるだろうと、思いながら。


なんか、割とここら辺、ゲームでは割愛されてる気がする。
まあ、確かにアンルシアとして目覚めて、逃げ出す途中で勇者姫とかち合って、ダイムは死んじゃうし怒涛の流れでしたからなぁ。なので、アストルティアの星はここら辺を掘り下げる展開にするんですぞ!


拍手に感謝!ぱちぱちっとありがとうございます!

 黄金色の光を抜けた先は、毎日目覚めると見上げていたベッドの天蓋があった。
 頭を包み込む柔らかい枕の感触、指先が触れる滑らかなシルクのシーツ。首を巡らすと、傍にピペと見知らぬ男性がいた。
「目覚めたようだな。おはよう、アンルシア姫」
 目深にかぶったツバの広い帽子の影で、にこりと笑った表情に悪意は見られない。鞣した皮のベストは収穫時の小麦のような色合いで、胸元には巨大な魔物の牙に紐を通した首飾りが下がっている。武器は腰に短剣をぶら下げてはいるが、色白い手は私よりも綺麗かもしれない。
 彼は笑みを浮かべたまま、ピペの肩を軽く叩いた。
「俺の名はクロウズ。彼女を君の元へ連れていくのに、護衛まがいの事をした冒険者さ。ちなみに彼女の相棒は怪我人を城下町に運んでくれていて、席を外している」
 ピペが頷いた。福与かな丸みを帯びた頬、円らな瞳、プクリポであると誰もが思う小柄な体つき。夢の中で私を導いた紫色の髪を三つ編みにした少女と、目の前のピペが重なった。
 私はベッドから身を起こす。布団の下から現れたのは、今までの道のりを歩いてきたミシュアの深紅のエプロンドレス。そんなミシュアが護身用に携えていた、グランゼドーラ第一王女アンルシアのレイピアと盾はベッドの傍に立てかけられていた。手を伸ばし膝に乗せたレイピアは、ミシュアでは感じられなかった重みを持っていた。
 兄を守れなかった実力のない自分。本当は勇者だった真実と、いきなり背負わされた重圧。このレイピアを抜くということは、私がミシュアを棄ててアンルシアとして立つ決意を固めたことと同意義だろう。
「改めて自己紹介をしなくちゃね。私はグランゼドーラ王国の王女。アンルシア」
 ピペが涙ぐむ。小さな体を抱き寄せると、鼻腔いっぱいに油絵の具の匂いがした。
「ピペ。ありがとう。貴女の導きが、私を目覚めさせてくれたの。私の中のミシュアは消えない。ミシュアの存在がアンルシアを救い、勇者にしてくれたの。貴女は私の友達であることに、なんら変わりはないわ」
 ミシュアが居なかったら、そう思うとゾッとする。きっと、アンルシアは勇者として目覚めることはできなかっただろう。兄が勇者の影武者であった事。本当の勇者を守る為の嘘に疑心暗鬼になったアンルシアは、城に馴染めず、人々を疑い、最愛の兄を失った事に心を病んでいった姿をありありと描く事ができた。
 ピペを離す。目元をぐしぐしと擦る彼女から悲しみが薄らいだのを確認して、私は周囲を見回した。
 グランゼドーラ王国第一王女、アンルシアに充てられた部屋。壁に掛けられた晴天の空と白亜の美しい勇者の王国の絵、侍女達が毎日美し花を生けてくれる花瓶、歴代の部屋の主人が使い込んだ飴色の本棚には記憶の中と全く同じ配置の背表紙が揃っている。何もかもが記憶のままなのに、まるで鏡合わせのような違和感がある。
「ねぇ、クロウズさん。ここは、いったいどこなのかしら?」

ここまでの流れ、割と空気なクロウズさんですが、ゲームでも空気ですので忠実です。
今回の一人称はアンルシアなので、ピペが喋らない分、彼に出番が回ってきます。

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 勇者姫の剣が振り下ろされる。至近距離で雷が落ちたような感覚。轟音が響いた感覚は音ではなく、体を貫くような衝撃で理解できる。もはや、それは音ではなく頭を触接叩くようなもの。視界を埋め尽くした一色は目を灼いた。目を開いているというのに、視界に何も映らず平衡感覚が失せる。熱波が皮膚を焦がす感覚の裏で、脳裏は冷水に浸されたようだ。
 死ぬという言葉が浮かんだ。
 動かなくなった魔物が消えていくのが、獣が食われて姿が見えなくなるのが、思い浮かんだ。死ぬというのは消える事だ。ピペの傍に居てやれない事が、悲しくて申し訳なかった。いつまでも小さいままのピペ。いつも泣いて、一人で絵を描いていた。
 だけれど、今はミシュアが隣にいる。マデサゴーラの支援だって受けられる。
 俺が居なくても、平気。
 寂しかった。自分がピペの隣にいるのが当たり前だったから、出来ない事が自分というものの意味がなくなってしまいそうで辛かった。それでも、俺はこの圧倒的な力をどうにかする事が出来ない。
 黒を切り裂くように白が笑みの形を作った。音が押し寄せてくる。
「ラチック。お前は殺さない。お前は、あの御方の客人だからな」
 聞き慣れたミシュアの声は、意味の分からない言葉を告げた。
 頭を冷やす死の予感が、背中を伝って腹に溜まる。死ぬというのはどういうものなのだろう。すごく痛くて、苦しいものなのだろうに。なぜ俺には訪れない。あの暴力が俺を避けた?
 なら
 うしろ に いた みんな は
 なんで振り返ってしまったんだろう。そうなっているんだろうと、心のどこかで分かっていたのに、俺は振り返ってしまった。瓦礫の山を舐める赤い炎。破壊された馬車、倒れた馬。石畳の上に無数に転がる、黒くなった見慣れた形をした一部。
 腹に溜まっていた恐怖が、迫り上がって口から溢れた。
 どうして。なぜ。そんな言葉が頭の中いっぱいになる。あの攻撃を受けたらならそうなるだろう、そんな冷えた感情が嫌悪になって刃物を飲み込むように痛んだ。意味の分からない理由であれ、俺は殺されることのない身で、勇者姫の前に立ちふさがったのに、誰も守れなかった。涙が溢れて、苦しくて、こみ上げて、吐き気が止まらない。
 俺の真後ろにいたダイムだけが、どうにか人としての形を留めていた。それでも、人としての形を留めていただけで、切り裂かれた体からは黒い煙が弱々しく漏れ出ている。這うように近寄った俺に向けたダイムの顔は、驚いていた。
「どうして…こんな…」
 抱き上げたダイムは軽かった。風が吹けば飛んでいってしまうほどに、人としての姿をしているとは思えぬ程に軽かった。
「この世界…は…どこか…お、おかしかった…」
 ダイムは、黒い煙になってしまった。
 黒い煙はまるで吸い寄せられるように勇者姫の上に集まり、彼女はそれはさも美味そうに飲み込んだ。炎の海の中で、勇者姫と崇められた少女が一人狂ったように笑っている。
 この世界は狂っている。
 言葉が、実態化した。


つれえ!!!!!!!!!!!!
アラハギーロは最終的に救われたけど、グランゼドーラ編はまっっっっっっったく救われない!!!!つらい!!!!本当は外伝クエスト後半で少しは救われるんだけれども、今回は外伝クエスト後半は触れないので救われないで終わっちゃう!つらい!!!!稲野もラチックの心理とシンクロして、胃から嘔気がこみ上げてくる!ストレス!!!

ちょっと全力のノーをされてしまったので、凹んでるぜ!
そりゃあ、レベル100帯の冒険者雇えるからフレンドいかがっすか?なんてゲームバランスぶっ壊し案件の提案なんか、全力でお断りするよな!配慮なかった!反省してる!!!

4月は色んな意味で、辛い事がいっぱいだぜ!やばいな!

4巡目前半は終了です!

拍手に感謝!ぱちぱちっとありがとうございます!

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